eyeCatch

今回はCRAWFISHのスモールDxへの取り組み事例として、先日取り組んだ里山調査サイトの開発案件について紹介させていただきます。

開発の経緯


サイト開発の依頼元は東京里山開拓団様。東京近隣に点在する荒れた山林を里山として保全する活動を行っているNPO法人です。同法人の依頼に基づき、全国各地の里山記事の登録・編集を行うためのWebサイトを開発しました。

同法人では里山情報の可視化を目的として、全国各地の里山をGoogleマップ上で俯瞰できる「里山鳥瞰図」を作成していますが、里山情報の管理をスプレッドシート上で行っていたため、情報の登録とメンテナンスに工数がかかることが長年の課題でした。

この課題に対して、 スプレッドシート上で管理されていた里山情報をデータベースに移行し、専用のWebサイトから閲覧・編集可能とすることで、移行前と比べて、情報のメンテナンスにかかる作業工数を大幅に削減(Before→After) することができました。


Before


里山情報を鳥瞰図に掲載するためには、インターネットで検索したニュース記事から所在地などの属性情報を抽出する必要があります。 この際、ニュース記事の件数が多いため、以下の手順で複数メンバーで分担して記事のチェックを行っていました。

作業手順(従来)

  1. 定期的にリーダーが新着ニュース記事の情報を収集し、作業用のスプレッドシートを作成
  2. リーダーがスプレッドシートを分割して各メンバーにメールで配布
  3. 各メンバーで記事内容のチェックを行い、結果をメールで返信
  4. リーダーが各メンバーのチェック結果を集約し、Googleマップに掲載

作業手順(従来)における課題

  1. 作業用スプレッドシートの作成を定期的に行う必要がある
  2. スプレッドシートの分割・配布・集約に工数がかかる
  3. スプレッドシートであるため、スキマ時間などにスマートフォン上で作業することが難しい
  4. メンバー間で稼働状況に合わせて作業をシェアすることができない
  5. ニュース記事のリンク切れも同様の手順でメンテナンスするため、その分の工数もかかる

After


従来手順上の課題2〜4の対策として、スプレッドシート上でローカル管理されていた里山情報をデータベースに移行し、専用のWebサイト(以下)からデータの閲覧、検索、編集ができるようにしました。またスマートフォンでの作業を想定して、Webサイトはレスポンシブなデザインで構築しました。

また課題1と課題5に対しては、サーバ上でスクリプトを定期実行することで、人手を介さずにメンテナンスすることが可能となりました。

里山調査Webサイト

里山調査サイト